高円寺日記

気が向いたときに更新

2023年ジャパンカップ回顧録 パンサラッサは最高に盛り上げてくれたよ編

開戦のファンファーレ、巻き起こる手拍子

静寂

バンッ

『スタートしま……』うぉぉ
瞬時に巻き起こる声援にかき消される実況。声援というよりももはや鬨の声だ。

鼻を突いたのは令和の逃亡者パンサラッサ。後を追うタイトルホルダーにイクイノックス。イクイノックスは天皇賞秋に続き前目の競馬を選んだようだ。

第2コーナー廻って向こう正面。すでにパンサラッサと後続の距離は10馬身以上。東京競馬場の巨大スクリーンでもパンサラッサとタイトルホルダーを同じ画角に入れるのは難しいように思える。

第3・第4コーナーとよどみなくレースは続き最初に姿を見せたのはパンサラッサだ。後続との距離をキープしたまま直線に踊りでる。 ここからは長い長い東京の直線、そして残り480m付近から始まるだら坂が人馬のスタミナを奪っていく。

「行けー!!パンサラッサ」「そのまま!そのまま!」パンサラッサへの声援に客席が包まれていく。

買い目的に(ヤバい)と思いつつも、見事な逃亡劇に心が勝手に高揚する。(もしかしてもしかするんじゃないか)そんなことを考えたのもつかの間、グンと伸びる黒い影、鋭く光る三白眼はすでに獲物を捕らえていた。イクイノックスだ。

圧倒的。完璧。最強。形容しがたい圧倒的伸び。

リバティアイランドも既に1着をあきらめていた。2着を死守する。それだけでも辛い役者揃いのレース。

リバティアイランドもスターズオンアースも全人馬が強かった。ただイクイノックスが最強だった。

最高の舞台で最高のレースを見せてくれた全人馬とその関係者へ心からの拍手と感謝を贈る。