高円寺日記

気が向いたときに更新

町中華算について

町中華の定義

町の中華屋およびラーメン屋。別にこじゃれておらずメニューがやたら多かったり、もしくはやたら少なかったりする。可もなく不可もない、しかしインスタントラーメンよりは確かにうまいラーメンを出していて、冷凍チャーハンよりうまいチャーハンを出しているかは店による、個人経営のお店。安くて量があることがほとんどだが、昨今の値上げラッシュによりそこまでお得感がなくなっているのが実態だ。それでもセットがある。お得感のあるセットが。

町中華算とは

このセットを因数分解しどのセットがお得か、それを考えるのが町中華算である。ここで導き出したお得なセットを頼むのもいいが、あえて外すことで一時のブルジョワ感に浸るのもよい。町中華算はナンバープレートの数字を四則演算で10にするゲームと一緒に2004年から数学オリンピックの正式種目に指定されている。ちなみに僕は町中華算の日本代表選手として数学オリンピック2017in秋田県にでて優勝した経歴を持っている。

練習問題

前置きはほどほどにして読者諸氏も1問解いてみてほしい。これは2009年オリンピック予選で出た問題だ。

問1:あるラーメン屋では以下のようなセットを出しているどちらの方がお得か

  • Aセット(1,000円) ラーメン+ライス(ハーフ)+餃子3個
  • Bセット(1,100円) ラーメン+チャーシュー丼(ハーフ)+餃子3個

単品 ラーメン750円、餃子5個500円、ライス(普)200円、チャーシュー丼(普)350円、味玉120円

どっちがお得か

答え Bセット

解説 

単品で頼んだ場合Aセットではラーメン+餃子で1050円。それにハーフライスが100円と考えれば1150円-1000円=150円のお得である。

Bセットの場合はラーメン+餃子の1050円、チャーシュー丼ハーフが175円で1225円-1100円=125円のお得である。

Aセットの方が25円お得だと答えたくなるが実際は違う。

ハーフのチャーシュー丼にはチャーシュー丼と同じで半分に切った味玉が乗っている。これは味玉が120円なことを考えると、チャーシュー丼の60円を成す部位であると言える。

チャーシュー丼はチャーシューご飯+煮卵(290円+60円)であると考えられ、チャーシュー丼ハーフの価値はハーフになっている部分がチャーシューご飯のみであるため、145+60円の205円である。

ラーメン750円+餃子3個300円+チャーシュー丼ハーフ205円-1100円=155円のお得となる。よってBセットを注文することがお得である。

最後に

練習問題と言いつつ発展問題を乗せてしまったことをお詫びする。しかし町中華算の奥深さの一端を感じることが出来たら幸いだ。メニュー表に乗っている写真をぜひじっくりと見てどれがお得か見極めてもらいたい。ちなみに今回の練習問題のラーメン屋にはモチーフがあり、もっとわかりやすくBセットがお得(たしかAセットと比較し150円くらい得)だった。そのため僕はバグのBセットと心の中で呼んでいた。

今日会ったいい人

スマホが不調で改札を通らなかったため、駅員さんに相談した。機械の上にのせてみてくれたが問題なさそうとのこと。改札をもう一度試してみてくださいと言われたので試してみたら無事通過。窓口のほうを見たら駅員さんが見守ってくれており会釈してくれた。僕も会釈を返した。